本室は、対象となる植物に吹き付けられる空気の風速、風向を調整することにより温度分布が均一となる条件、不均一となる条件を探し当てることを目的として設計されています。
内部には自動搬送機械が設置され、その周囲そして内部には空調された空気によって温度を一定にすべくコントロールされています。
しかしながら、全ての箇所を一定の温度条件にすることは不可能なことであり、それを多数の地点より吹き出される、「送風」により風向、風速という条件がどのように室内分布温度に影響を与えるか、また、分布を作る、均一にするか研究、実証していくための設計を行っています。
室内に閉鎖型一般的植物育成装置を設置し、その植物に対して光源による育成の状態を研究するための設備として設計されています。
育成室は、排水リサイクル型に対応し植物育成に不可欠な水の利用に関して排水をリサイクル出来る設備としています。
身体障害者や高齢者が利用可能な植物工場モデルとして設計され、実際に車いすを必要とされる方の利用を念頭に置いた設計がなされています。
この装置は、車いすを使っていても植物の育成業務に関わることが可能である本格的植物育成装置です。本装置も、排水リサイクル対応型となります。
HEPAフィルタにて清浄化された空間にて植物の育成を研究するための装置です。
一般環境とは異なった清浄空間で生育され、その空間の排気は更にHEPAフィルタにて浄化されて排出されます。
また、FD(フリーズドライ)室では更に清浄度の高い空間にて植物の研究が可能です。排水リサイクル型対応設備として設計されています。
植物生育の最適波長を研究実験するために設置されたR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の光をそれぞれ0~100%の範囲で光度、光量とコントロール可能な角型LED照明です。
クリーンルームとして利用される環境、温度、湿度を広範囲にカバーする制御機構と共に、あらゆる植物育成研究を可能とした育成室です。
大阪公立大学植物工場研究センターでは、経済産業省による「先進的植物工場施設整備事業」、農林水産省による「モデルハウス型植物工場実証・展示・研修事業」の両方の採択を受け、完全人工光型植物工場研究の拠点として、開発・実証・展示・研修などの事業を展開しておられます。
弊社は経済産業省補助のA棟(C20、鉄筋コンクリート造2階建、延床面積約1,000平方メートル)の設備の一部を担当しました。
設置された8つの部屋にて植物の育成環境試験、作業者側の適性考慮、周辺設備の開発研究用途といった植物工場に必要とされる要素を盛り込んだ最先端の設備です。