エアフィルタ

空気清浄化の基本ユニットはエアフィルタです。フィルタの素材はガラス繊維や不織布で、これに様々な成分を含浸させた用途別タイプがあります。一般にプレフィルタと呼称される粗大ゴミをとるフィルタから中性能、中高性能、高性能、超高性能(HEPA)、超々高性能(ULPA)、超ULPA(UULPA)と超がどんどん増して行き着くところはどこなのか?という感じです。


△塵埃の種類と適応フィルタ
HEPA : High Efficiency Particulate Air / ULPA : Ultra Low Penetration Air

エアフィルタの性能を表す要素

  • 1.圧力損失

    フィルタを空気が通過するとき、「圧力損失」が生じます。ある処理風量でフィルタを使用したとき、その前後で生じる空気圧(静圧)の差(低下分)を圧力損失と呼び、単位はPa(パスカル)で表現します。この測定には微差圧計を用います。フィルタ性能が高くなるほど空気抵抗は当然高くなりますから、新品でも高性能フィルタほど差圧は高くなります。この差圧に打ち勝って空気を供給するためには、送風機の選定も重要なポイントです。

  • 2.効率

    フィルタは網のようなものと考えて下さい。メッシュの粗い網は細かいゴミは通しますが、粗大ゴミはそこで引っ掛かります。上の表でわかるように、粒径が小さい汚染物を取ろうとすると性能の高いフィルタが必要になります。どのくらいの粒径のものをどれだけの割合で通過阻止できるかをフィルタの「効率」と表現します。これを下表に示します。

    種類 プレフィルタ 中高性能フィルタ HEPAフィルタ
    効率測定方法 質量法 比色法(光散乱積算) 計数法
    対象汚染物 やや粗大粒子 やや微細粒子 ごく微細粒子
    試験粉塵 10~20μm 2μm 0.3μm DOP(注)
    効率 20~90% 60%以上、90%以上 99.97%以上
  • 3.寿命

    フィルタに汚染物質が吸着し溜まってくると風通しが悪くなる、すなわち圧力損失が上昇してきます。新品時の「初期圧力損失」から、交換しなければならないとされる「最終圧力損失」になるまでの時間が「寿命」ということになります。これはフィルタの厚さや処理風量(風速)、空気中に含まれる塵埃量によって変わってきますから、一概に時間で表現することはできません。乱暴に言えば、一般にフィルタの最終圧力損失は初期圧力損失の2~3倍と言われています。プレフィルタでは効率が最高値の85%に低下したら寿命と考えるようです。フィルタの性能によって初期圧力損失と最終圧力損失は異なります。高性能フィルタでは一般的に300Paが交換の目安と言われていますが、400~500Paの商品もありますので、これについては個別のフィルタの仕様をご覧下さい。

  • 4.その他

    これまでの説明は空気中のパーティクル(塵埃)を除去する説明でした。エアフィルタは汚染空気を濾過して清浄空気にする目的で使用されます。空気は通過しますから当然ガスも通過します。したがってオゾンを除去したいとかアンモニアを除去したいなどという目的には使いません。ガス吸着用フィルタは別途あり、特に脱臭目的では活性炭フィルタが多く用いられます。また化学物質を除去するケミカルフィルタというものもあります。

エアフィルタのメンテナンス

よくある質問で「このHEPAフィルタは何年ぐらいで交換するものか?」というものがあります。これは難しい質問で、当然ご理解できると思いますが環境条件や使用法、風量によって変わります。ひとつ言えることは、HEPAフィルタは再生できず、汚れたら捨てることになります。したがって長持ちするほどお金がかからず、廃棄物を減らせるわけで、このためには清掃再使用できるプレフィルタをまめに交換することがベストです。プレフィルタは掃除機による吸引や水洗いなどの洗浄方法をとります。また外気導入するところで、プレフィルタ+中性能フィルタなどで構成される「外気処理ユニット」を設置してある程度きれいな空気にする段階的清浄化が効果的です。このようにするとHEPAフィルタの交換は数年行わなくても大丈夫です。
残念なのは、折角クリーンルームを設置しても定期的な塵埃測定やフィルタ交換をしないでメンテナンスをおろそかにしているお客様が結構多いことです。もし器材を用意するのが大変な場合は、弊社のような業者にご依頼ください。